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小さな中国のお針子 |
| ★★★★ |
No.87
アップが遅くなりました。
例えば「青いパパイヤの香り」みたいに、舞台は中国の山奥なんだけど、どこかでヨーロッパ的な雰囲気がするのは、監督自身のキャリアを表している感じ。自らのベストセラー小説を監督しただけあって、きっと思ったような画像になっているんだと思います。知識への「飢え」、外国文学が宝石のように貴重だった様子が、寓話のように、エピソードを交えながら語られていきます。2人が街で見てきた映画を村のみんなに語る場面や医者への「付け届け」は感動しました。決してストレートではないけど、この時代の狂気、愚かさがとてもよく伝わるシーンです。とはいえ、文革の真っ最中というのにどこかのんびりしていて、「下界」とは隔絶した世界が広がっているんだなあ。なんだか中国語が聞き取りにくいと思いきや、全部四川語だったみたいです。中国の映画だとたいていは普通語になっちゃうから、よかったかも。
バルザックによって自我に目覚めた「小さなお針子」は、今頃どうしているのでしょうね。ところでお針子と三角関係になるふたりの男の子、とても似ている気がするんですが、あえて言えば主演作が次々公開されて、日本でもブレイクしつつある?劉[火華]くんより陳坤くんの方が私は好みかも?
あとなんといっても叢志軍でしょう。あれほど味わいがある役者さんはそうそういません!あちこちから出演依頼が殺到していることも納得できますね。彼を今すぐ真空パックにして保存してほしい・・・
(2003.3)
その後、原作を読みました。監督自身が原作者、ということもあり、そのセレクトは納得できました。「メガネ」との関係など、少し映画では変わっているんですね。それと重要な違いはお針子のおじいさんではなく、原作では「父」だったこと。これは叢志軍のために変更された設定だったかもしれません。ただ、より原作の方がファンタジーを感じました。原作を読むと、私としては現代の2人が再会する場面は不要だったのではと思いました。お針子がでなかっただけ夢を持たせたといえるかもしれないけど、昔の話のまま終わった方がロマンチックでした。
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